「不動産の仕事をしている人なら、アパートは売らないんじゃない?」
そう思われるかもしれません。
でも、私は先日、所有していた築35年のアパートを売却しました。
「なぜ、せっかくのアパートを?」
実は、そこには私なりの理由があります。
そして今回の売却を通して、改めて感じたことがあります。
それは、不動産は「何を持つか」だけではなく、「誰が、どうやって持ち続けるのか」まで考えることが大切だということです。

長年家賃収入をもたらしてくれたアパート。
では、なぜ売却したのかそのわけを今回お話ししたいと思います。

この記事を読んでいる方へ出来るだけ不動産投資の有力な情報をお届けし、みなさまの資産を守るお手伝いになれたらと考えております。

  
 

1. 「持っているだけで安心」ではなくなった不動産

築35年。
これまで家賃収入を生んでくれた、大切なアパートです。
でも、建物は正直です。
古くなれば、あちこちにガタがきます。
「ここが壊れました」
「水回りの調子が悪いです」
「エアコンが動きません」
入居者様からの修繕依頼も、少しずつ増えていきます。
「そろそろリフォームしたほうがいいかな?」
そう考えて見積もりを取ってみると……

約1,800万円

「うーん……なかなかですね。」
では、建て替えるとしたらどうでしょう?
今度は既存建物の解体費用だけで約1,000万円
さらに新築アパートを建てるとなれば、現在の建築費は決して安くありません。
条件にもよりますが、建築費が坪100万円前後になることもあります。
そこに借入金利、将来の修繕費、空室リスク……。
数字を一つひとつ並べていくと、
「古くなったら建て替えればいい」
というほど簡単な話ではなくなっています。
私は25年以上、建売住宅や住宅建築に携わってきました。
そんな私でも、
「今の建築費は、本当に高くなったな……」
と感じます。
ましてや、建築や不動産の経験がない子どもたちが、この先これを引き継いだらどうなるだろう?

そう考えるようになりました。

2. 一番考えたのは、「自分がいなくなった後」

実は、売却を決めた一番の理由はここです。

子どもたちのこと

相続するだけなら簡単です。

でも、相続した「その後」があります。

建物がさらに古くなったら、

「修理する?」

「建て替える?」

「いくら借りる?」

「この家賃で返済できる?」

そんな判断をしなければなりません。

しかも、建築の知識も、工事の経験もない。

親として、

「自分が良かれと思って残したものが、子どもにとって負担になったら意味がない」

と思ったんです。

不動産というと、

「資産だから、子どもに残せばいい」

と考えがちです。

でも、本当にそうでしょうか?

大切なのは、「いくらの不動産か」だけではありません。

「誰が管理するのか?」

「維持するのにいくらかかるのか?」

「将来も収益を生むのか?」

「相続した子どもが困らないか?」

そこまで考えて、初めて「残す価値のある資産」になるのではないでしょうか。

3. 「駐車場なら簡単」は、本当?

では、建物をなくして駐車場にすればいい。

そう考える人もいるでしょう。

確かに、アパートに比べればシンプルです。

でも、駐車場も**「土地を持っているだけ」ではありません。**

  • 無断駐車。
  • 料金の未払い。
  • 場内での接触事故。
  • 近隣からの騒音やゴミの苦情。
  • 草木が生える場所なら、定期的な除草も必要です。

「駐車場なら何もしなくていい」

と思っていたら、

意外と、やることがあります

不動産投資を考えるとき、

「どれくらい儲かるか」

だけではなく、

「どれくらい手間がかかるのか」

も考える必要がある。

今回のアパート売却で、私は改めてそう感じました。

4. そこで私は、「建物を持たない」という選択をした

アパートを売却した私は、その資金を軍用地に替えることにしました。

もちろん、

「軍用地なら絶対安心!」

という話ではありません。

投資ですから、価格や条件をしっかり見極める必要があります。

それでも私が魅力を感じたのは、

「建物を持たなくても、土地から収入を得る」

という考え方でした。

アパートのように、

  • 屋根が古くなる。
  • 設備が壊れる。
  • 外壁を修繕する。
  • 空室を心配する。
  • 入居者募集をする。

そんな建物経営とは違います。

軍用地は、基本的に土地を所有し、その土地を国が使用することで、借地料を受け取る仕組みです。

もちろん物件ごとの条件確認は必要ですが、一般的な賃貸経営と比べて、管理の手間が少ない。

私は、この**「手間をかけずに土地を持つ」**というところに魅力を感じました。

5. そして、もう一つ。「資産を使える」という考え方

軍用地を選んだ理由は、収入だけではありません。

将来の選択肢を残せる可能性がある

ここも大きなポイントでした。

例えば、10年後、20年後。

子どもが、

「この土地で駐車場をやりたい」

「収益の出るアパートを買いたい」

と思う日が来るかもしれません。

そのとき、親が所有する軍用地を担保として金融機関に提供し、子どもの借入をサポートする

そんな資産の使い方も考えられます。

もちろん、実際の融資については金融機関の審査や担保評価、借入条件などによって変わります。

でも、ここが面白いところです。

「資産は、持っているだけのものではない。」

将来、子どもが何かに挑戦するときに、

「これを使ってみたら?」

と言える資産を残しておく。

そんな考え方もあるのです。

6. 投資は「利回り」だけで考えない

投資というと、

「利回りは何%?」

「年間いくら儲かる?」

と、数字に目が行きます。

もちろん、それは大切です。

でも、私はもう一つの数字も考えるようになりました。

それは、

「その資産を維持するために、いくらお金と手間がかかるのか?」

ということ。

例えば、家賃収入があっても、修繕費が毎年かかる。

収益があっても、空室になれば収入が減る。

土地を持っていても、管理の手間がかかる。

つまり、

「収入-経費=本当の収益」

です。

そしてもう一つ。

「収益-手間=その資産との付き合いやすさ」

私はそんなふうにも考えています。

投資は、単純に「いくら増えるか」だけではありません。

「どれくらい楽に、長く持ち続けられるか」
時は金なり。人生は有限。

これも立派な投資判断だと思います。

7. 10年後、子どもに何を残しますか?

私は今回、築35年のアパートを売りました。

アパートが嫌になったわけではありません。

むしろ、長年家賃収入を生んでくれたことには感謝しています。

ただ、

「自分にとって良い資産」と「子どもにとって良い資産」は、必ずしも同じではない。

そう思ったのです。

今、目の前にある不動産だけを見るのではなく、

10年後。

20年後。

そして、自分がいなくなった後。

その資産を子どもがどうするのかまで考えてみる。

そうすると、資産選びの見え方が少し変わってきます。

「アパートを残す」

「駐車場を残す」

「現金を残す」

「株を残す」

そして、

「軍用地を残す」

という選択肢もある。

大切なのは、どれが正解かではありません。

自分の家族にとって、どの資産が一番「負担」ではなく「力」になるのか。

私は今回、そう考えて軍用地を選びました。

投資って、面白いですね。

「何を買うか」だけじゃない。
「誰に、何を残すか」まで考えると、もっと奥が深くなります。

カミヤプロデュース
神谷 功